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世界的にも貴重な 信州の生物多様性ホットスポット

世界的にも貴重な信州の生物多様性ホットスポット

生物多様性は、地球の生物圏にみられる多様性をあらわす用語で、遺伝子・種・生態系の各レベルの多様性をふくむものとされます。これらは進化の歴史が生み出したものであり、地球上さまざまな場所の地理的な条件をも反映しています。またその構成要素やそれらの相互作用が生み出す働きは、衣食住などのモノの供給、環境の調節作用、文化的資源などといった多面的なサービス(恵み)を、人間社会にもたらしています。

生物多様性ホットスポットは、地球上のかぎられた地域にのみ生息する種――固有種――が集中的に分布し、またその生態系が危機にされられている場所をさす用語です。国際的な環境保全団体であるコンサーべーション・インターナショナルは、世界的に重要な生物多様性ホットスポットを36か所特定しており、そのなかに日本がふくまれています。

日本はユーラシアの東端に位置する島々で、地史的に大陸と長く隔離されてきた歴史をもつため、固有種が多いことが知られています。日本の維管束植物に占める固有種の割合は約36%で、イギリスの1%にくらべてかなり高い値です。

日本国内では、本州をはじめとした大きな島々の山頂部と、小笠原諸島や南西諸島のような離島に、固有性の高い植物が集中して分布することがわかっています。本州では、信州(長野県)をふくむ中部山岳域にそうしたエリアが多くみられます。離島では、他の陸地と隔離されているため生物の遺伝子の交流がさまたげられ、固有性をもった生物の進化が起こりやすいとされます。山々の山頂部も、環境の異なる山麓部や低地で互いにへだてられている点で、離島に似ています。いわば雲海に浮かぶ島々です。開発の影響がおよびにくいため低地よりも自然がよく残されている一方、気候の温暖化の影響に対して脆弱であるとも予測されています。